親の要介護認定結果にご不満のあなたへ秘伝を伝授 ⑨
<第6回 あなたが調査員へ調査項目以外の話を熱心に語っても、的外れ>
前回の復習
認定調査の注意点
*認知機能は同居家族から調査員へ伝えた内容で選定されます。
*あなたは、子育て中にお子さんを観察していたのと同様に両親を観察して下さい。
強い物忘れなど認知症状のある方の調査について話します。
≪4群は 同居家族等からの各項目について報告が無いと調査が出来ません、
質問内容の調査項目をよく読んで、本人の居ない別室で調査員にお話しください≫
4群 精神・行動障害『同席者へ質問します』①ない②ときどきある③ある、の3択です
① ③の場合、具体的な内容を調査員へ話してください。
調査特記事項にどんな時・どの様なことを言った/行った。
日に・週に・月に、回数と、周囲の迷惑の有無を明記する。
≪但し、本人が以前から下記の状態・習慣・性格の方はチェックから除きます≫
― 1『被害妄想』(物を盗られた、毒を撒かれた、泥棒が侵入したなどの発言)
― 2『作話』(〇〇さんが来た、〇〇さんが△△をした、など事実と異なる発言)
― 3『感情が不安定』(理由もなく不自然に泣く・笑う・悲しむ・怒りの感情となる)
― 4『昼夜逆転』(昼間はしないのに、夜中に起きて・探し物・片付けをする)
― 5『同じ話をする』(不自然で会話の流れに不適切な同じ内容の話)
― 6『大声を出す』(不自然に訳もなく大声を発する、怒鳴り興奮する)
― 7『介護に抵抗』(説明しても分らず介助の手を振り払う)
― 8『落ち着きなし』(自宅に居ても「家に帰る」など言いソワソワする)
― 9『一人で出たがる』(外に出たがり目の離せない状態)
― 10『収集癖』(ティッシュペーパー、ボールペンなど不要な色々な物を無断で持って来る)
― 11『物や衣類を壊す』(物を壊そう・壊す行為)
― 12『ひどい物忘れ』(頻繫な火の不始末、トイレの使い方を忘れた、食事を何度も食べる)
― 13『独り言・独り笑い』(介護状態になってから、意味もなく始まった独り言・独り笑い)
― 14『自分勝手に行動する』(昔からの性格・習慣は除く)
― 15『話がまとまらない』(昔からの性格・習慣は除く)
ある調査員談
「本人の介護をしている同居の家族が、同席していないと調査が困難な項目が第4群です。
見せて頂いた利用票で何処のデイサービスを利用しているか判ればデイ相談員へ問い合わせも出来るのですが、「昼夜逆転」を見たかデイに質問しても家族からデイサービスの報告が無ければ不明です。
家族も調査で初めて聞く介護用語で質問されても、多分 調査を受けた翌日ならもっと正確に返答できたと思っている方が多いと思います。
何故、『本人の介護をしている同居の家族』と称したかは、本人の介護度が軽く同居の子供の家事をしている場合など、第4群は全て①なしと思われますが、それでも家族から“周囲の迷惑の有無”を確認したい。
独居で認知症が進みご近所の方から介護申請を勧められた方などは、ご近所の方に調査同席して頂けると、正確な調査が出来ると思っています。
認知症の方は外面が良く・受け答えも上手な方が多く、調査中に気付かず、デイサービス相談員へ項目の質問をした処、②、③のチェックが多くあり、再調査したことがあるので、何方か同席をお願いします」
追伸、調査員は正確を期すため2回調査しても請求は当然1回分しか出来ません。 安い調査費用なので1回で正確に調査できるようにご家族のご協力をお願いしたいとのことでした。