ブログ 豊川ミノル介護術講座の日記

介護保険なおしてナンボ!著者のオジサン向け 介護の短期課題解決術と対策講座

親の要介護認定結果にご不満のあなたへ秘伝を伝授 ④

<第一回 あなたが調査員へ調査項目外の話を熱心に語っても、的外れ>

介護認定審査会で、1次判定から大きく変わることはないと説明してきました。

調査票は

*手足麻痺の有無の2択

*自立・1部介助・全介助の3択

*自立・見守り等・1部介助・全介助の4択

*視力聴力の普通~判断不能の5択      のマークシート方式です。

 

警察のスピード違反は事故が瞬時に起きる為、事故防止目的で瞬間速度測定ですが、

介護は日常生活で介助が必要な状態を把握が目的なので介護認定調査はこの1ヶ月の状態を調査します。

【 例 1 】

「2年間寝ていたお母さんが、調査員の前で、一人でスタスタ歩いて見せることがあります」

これは瞬時の行動なので、日常の行動をあなたが調査員へ的確に伝えて

1群‐7歩行≪①、つかまらずに5m歩けた。②、何かにつかまればできる。③、できない≫

 の何処にチェックして貰えるかが“”最重要課題“”です!!!

①  をチェックされると介護度は軽度の認定になります。

理由:介護度は介助手間を時間で表示して計算する方式です、介助なしに一人で歩けて

   トイレに行けるなら介助の手間は無く、

更に座位を保つ・立位を保つ・移乗移動も介助なしで「できる」にチェックされ、

介護度は増々 軽度になります。

あなたがお母さんの日常を正確に伝え、③または②にチェックを入れて貰えるかで、あなたのご不満の有無が決まります。

 

「2年間寝ているお母さん」にも色々な原因・病気が推測されます。

介護保険の目的は、介護を要する状態になったらリハビリをして、回復または現状能力維持をして頂くことです。

【歩けたこと】は瞬間での事実です、この1ヶ月間の状況から①②③のどれにチェックが適切か?

介護認定調査=医療の検査 介護度認定=医療の診断の関係です、医療の検査が誤りで診断ミスが生じるのと、認定調査の誤りで暮らし方が変わるのは入学・就職の面接含め同じです。

 

家族のあなたはこの1ヶ月間の日常生活を、

〖何月頃から、〇〇〇の理由で、寝てばかりとなり、〇〇〇の手助けが必要で、毎回または週に〇〇回手助けをしています〗と調査員と言葉またはメモ用紙で伝えて下さい。

〇〇〇の理由に関しては半年前〇〇となり、3ヶ月前〇〇が悪化、先月は△△を起し、先週から起きられなくなりましたと日時に沿って説明して下さい。

調査員が自信を持って②または③にチェックする根拠を知らせて下さい。

 

*医師の指示で安静を保つため、寝かされている場合もあり、この場合は調査前に「母は先週 転倒して足を骨折し医師から寝て安静にして動くな!」と指示されていることを強く調査員へ伝えて下さい。 (お母さんが他人に良いところを見せようと歩いて、骨のヒビが悪化、完全に骨折した方も居ました、医師からの“保存療法の指示”“安静の指示”は守りましょう)

心臓等内臓の病気も同様です。家で暮らしているからと重病でないという時代は終わりました。

 

今後の課題(認定結果により人生が変わります)

精神面での原因で【2年間寝て】の方は、調査員の前(見知らぬ人の前)では気持ちが変わり歩く意志が湧くのであれば、介護保険の目的に沿ってリハビリをして オムツをして寝ている状況にならない介護計画を建てて貰う必要があります。

認定結果が

要支援認定ではデイケア利用回数の制限があり、リハビリの不足で回復しない心配。

要介護5認定では制限はないが利用単位が高額な問題も生じます、特養入所条件は満たすが、入所がその方の幸せな暮らしになるかの問題も生じます。

 

なお、お母さんが“火事場のバカちから” で歩いても、他の項目が出来なければ【2年間寝て】状況は説明可能です。

*背もたれの無い椅子で10分間座位を保つ

*10秒間立位で保つ

*ベッドから椅子へ移乗

*ベッドから居間への移動 

も 3択・4択でチェックされますので、テストでお母さんに動いてみて貰えば判明します

 

あなたはその場で親子喧嘩をせずに、淡々と調査員に上記の項目のテストを促せば良いのです。

お母さんが転倒しないように注意はして下さい。